麹の勉強と花ニラ餅

ビール醸造の師匠の師匠の工房に、麹と発酵についてお勉強しに行ってきました。

とにもかくにも、まずは薪割りと火入れ。和斧とマッチがレトロでいい感じ。

とってもいい木なのですぐ火がつきました。焚き火はいつ見ても楽しい。

それでお米を羽釜で蒸していきます。昭和にしか見えない風景。しかしやっぱり今は令和なのです。

炊いている待ち時間に、メチャ古い”麹学”という本を見せてもらいました。農業全書も。もはやアンティーク。

麹学には、この前の黒米の収穫時に稲穂に着いてた黒緑のカタマリの正体がちゃんと詳細に書いてありました。

本によると”稲麹”は少なくとも江戸時代には麹造りに利用していた記録があるそうです。実際にはこの稲麹自体は麹菌ではないですが、

この菌のコロニー”稲麹”に木灰をかけアルカリ性環境下に置くことで、ここにくっついてた麹菌だけを分離していたそうです。

また本によると、お酒作りに麹を使う場合、世界的には”もち麹”(穀物粉を練った物に”くものすかび”と”けかび”が着いたもの)を使うそうですが、

日本だけは、”ばら麹”(蒸したお米に”麹菌”が着いたもの)を使っていて、なかなかのミステリーなんだそうです。お米をそのまま食べるのが好き好きすぎるからでしょうか。

と、色々読みふけっているとお米が炊き上がりました。めちゃくちゃいい香りで反射的にお腹が空いてきます。

この香りは日本人のDNAに刷り込まれているようです。

これに種麹を振りかければ麹になりますね。麹はお米のデンプンを糖に変えてくれるカビ。

普段ビール醸造を学んでいると、マッシングを勝手にやってくれる生物がいるなんて夢のようです。

お昼ご飯は、お餅を囲炉裏で焼いてたべました。もう一度言いますが今は令和です。豊かな生活だなあ。

秘伝の、ニラの蕾を集めてオイル漬けにした”花ニラ”も頂いたので、お餅につけて食べました。これがめちゃくちゃ美味しい。

間違いなく今年の美味いものオブザイヤーにノミネート。ニラとは言え匂いが控えめなので気にせず食べれるし香りがめっちゃいい。

花ニラのためにニラを育てたくなりました。

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